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善き人のためのソナタ

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション善き人のためのソナタ スタンダード・エディション
(2007/08/03)
ウルリッヒ・ミューエ、セバスチャン・コッホ 他

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評価 5(飛びぬけ)

素晴らしい映画だった。
最初から最後まで途切れることのない話の流れ、そしてラスト終わったと思ったところからまた一つの物語が生まれる形だ。
派手な映画ではなく、色使いも極力抑えられているけれど、派手なことをしなくてもこういう映画って出来るんだ、と思った。
どこをとっても光っていた作品だった。

この盗聴している男が段々変化していくのが面白い。
そしてまた、映画で、この男の人は『聞いているだけだ』
観客の私達は『聞いて尚且つ見ている』
このずれみたいのがうまく出来ているなあと思った。

ある劇作家の家を盗聴しようとしている男。
それは彼の任務でもあった。
それなのに、聞いているうちに彼の心が段々溶けていく。
そのうちに嘘の報告書を提出するまでになる・・・・

何より素晴らしいのは、最後の最後までこの男が助けたということが、助けられた側にわからなくて、あるきっかけでもしかして?と思って調べ始める最後の数分間だ。
助けようとした女性は死んだ。
でも劇作家は生き残って新しい劇を作っている。
絶望の中から生まれたその作品には、彼のコードナンバーと名前が書いてあった。
私のための本なのです。
重い言葉とともに話は終わる・・・・